わ〜い。デジカメ〜

アイツのカミさん

1. また親知らずを抜いた

 こんにちは。先月の30日にまた親知らずを抜いたアイツのカミさんです。 今回は左側の上下の歯を一気に抜いて頂きました。 咀嚼が思うようにできないことや2本分で倍増している口の中の血生臭さにはもう慣れてしまいました。 抜いた跡の痛みも「まぁこんなもんかな」の程度ですし、腫れもほとんどないんです。

 ただですね。麻酔が効いている間に減らず口をたたいて何度となく頬の内側を噛んでしまったようで、 鏡で見てみたら見事に傷だらけになっていました。 しかも大きく口を開けられないまま思いっきりくしゃみをして舌も噛んで傷つけてしまいました。 それが痛くて痛くて。でも、そんな状態になったくらいで私がおとなしくなるはずもなく 「今度こそおとなしくなるかも」という主人の悲願に近い期待はこっぱ微塵に打ち砕かれてしまいました。
 

2. 「DVDプレーヤーっていいね」

 その主人は相変わらず『流行モノ』に目がありません。 ここ数カ月の間「DVDプレーヤーっていいね」と言い続けております。 新聞の折り込みチラシを見つけては「ねぇねぇ。これカッコいいよ〜」と見せてきます。 その度に私は「2〜3年経ったらもっとイイのがもっと安くなるから、もうちょっと待とうね」 と言って主人をなだめております。

 でも主人が独身だった頃の名残で、アイツん家にはとってもお天気屋でたまに録画することを拒絶してくれる超ナイスな8ミリと、 一番ポピュラーなはずなのにほとんど録画には使用されていないVHS、そして今ではもう死語になっているであろうベータ、 と3種類のビデオデッキが鎮座しています。 それにやたらデカイ超初期のWOWOWのデコーダー、MDコンポ、DATにレコードプレーヤーまでもが大きな顔で居座っているので、 ただでさえ狭い我が家はオーディオ製品にすっかり占領されております。

 

3. すっごくいいんだ〜

 そういえばデジカメを購入する際の主人の行動はある意味すごかったですね。 今回はそのお話にしましょう。

 これも数年前の話になります。ある日の夜、床に新聞を広げて読んでいる私に主人 がチラシを見ながら声をかけてきました。

主人「ねぇ。これカッコいいよ〜」
私 「何が〜?」(新聞から目を離さないで返事をしています)
主人「デジカメ。」
私 「ふ〜ん。そろそろ買い時かもね〜。」(まだ新聞を読んでます)

その言葉を聞いた主人は私の元に駆け寄ってきました。 でもいつもの調子で「これ〜」と見せてこないんです。 「んっ?いつもと様子が違うなぁ…」と思っていたら、 何を思ったのか主人は私の視界に入るように少しずつチラシを見せてきたのです。 見ざるを得なくなった私は、仕方なく主人の相手をすることにしました。

私 「どれのことを言ってるの?」
主人「これ。すっごくいいんだ〜。」(満面の笑みをたたえて指さしていました)

と言い出すと、主人は「カメラは横長より縦長だ」から始まって一通りカメラのウンチクを傾けて、 「ふつうのカメラの何倍も撮れるし、しかも綺麗」だの「CCDがこれだけあってこの値段は安い」だの、 素人の私を相手にもしもしショッピングのオジさんも顔負けの勢いで懇切丁寧に説明していました。 私も私で「ふ〜ん」とか「へ〜」などと例のオバさん達のように返事をしていたんですけどね。はっはっはっ。

 ……という一連の会話が3日も続いたんです。 私がテレビを見ていても、本を読んでいても、主人はどこからともなく例のチラシを持ってきては必死になって説明し続けていました。 いつもは「また今度にしようね〜」と軽くあしらっていた私も「そんなに欲しいんだ。 じゃあ一緒に買いに行こうね」と約束してしまいました。

 

4. 「わ〜い。デジカメ〜」

 その翌日。主人と一緒にカメラ屋さんに行きました。 お目当てのデジカメを見つけると「いいな。コレいいな。」と主人は隣に陳列していたカメラと見比べてはにんまりとしていました。 その後ひとしきり見比べて納得すると「コレください」と店員のお姉さんを呼び止めたんです。

 念願のデジカメを手に入れた主人の喜びようときたら……そりゃもうすごかったですよ。 説明書を読んだりカメラをいじったりするのは家に帰ってからでもできるのに、 駐車場に停めてあった車に乗るやいなや箱を開けて「わ〜い。デジカメ〜」と箱に手をかけていましたから。

「家に帰ってからゆっくり見ようね」と必死になって主人をなだめて、とりあえず駐車場を出たのですが、 主人は何故か自宅に向かおうとしません。 「どっか行くの?」と聞くと「Iに自慢するんだもん」 などとワケのわからないことを言って喫茶店を経営なさっているIさん宅へと向かっていました。 …何考えてるんだか。Iさんというのは言わずと知れた『結婚式』にも登場して下さった某会の会長さんです。



5. 前を見て運転してちょーだいっ!

 しかしです。そのIさん宅に向かう途中で、あろうことか主人は信号待ちをしているわずかな時間に 箱に手をかけてデジカメに触ろうとするではあ〜りませんか。 さすがに私もそんな主人の姿を目の当たりにして唖然としていました。 ホントに一瞬目が点になりました。…というか、10年くらい寿命が縮みましたね。

「もうっ。お願いだから前を見て運転してちょーだいっ!!」と私に叱られても主人はさしてこたえた様子もなく運転を続け、 Iさん宅に(というか喫茶店に)到着すると当然のようにデジカメを持って中に入りました。 あいにくIさんはお留守だったので自慢をすることはできなかったのですが、 主人はひたすらデジカメに夢中になって予備のバッテリーが切れるまでいじりまわしていました。

 家に着いてからもデジカメを手放すことはなく、主人は充電している間も説明書を片手にちょっかいを出し続け、 充電し終わると今度は肌身はなさず家中を持ち歩いていました。 おまけに2〜3日後にはちゃっかり別売だったケースを買ってきていましたし。 …どこで見つけたんでしょうねぇ。はっはっはっ。

 でも現在も大事に使っているところをみると、無駄な買い物ではなかったようです。 購入した当初は玩具を手にした子供のようで笑えましたけどね。はっはっはっ。