『東京かぶれ』

アイツのカミさん

1. 東京行きが目前

 こんにちは。東京行きが目前に迫ってワクワクしているアイツのカミさんです。 この原稿が日の目を見る頃には、ちょっとだけ『東京かぶれ』になっているだろうと思います。 実物の私をご覧になって、そのアホさかげんとゲテモノさかげんに呆れて開いた口が塞がらない方もきっと多々いらっしゃることでしょう。 「これじゃ相手にしているアイツが可哀想だ」という声も聴こえてきそうです。 …ちょっと不安になってきました。でもいいんだもん。すっごく楽しみにしていますから。はっはっはっ。

 私は東京とも縁遠くて今までに1度しか行ったことがありません。 しかも10年も前の話です。それに山の手線の一部しか乗っていないのでちょっと(いえ、かなり)ドキドキしています。 「俺、何度も行ったよ」としきりに胸を張る主人も東名高速を往復していたみたいだし、何よりもそれは10年前どころではありません。 「神田の古本屋巡りもオモシロそうだね」などとのんきなことを言っておりますが、私達は無事会場に着くことができるのでしょうか。 乞うご期待です。はっはっはっ。


 

2. 『ぴあマップ東京』

「コレ読んどくといいよ」とさりげなく主人は私に最新版の『ぴあマップ東京』を買ってくれました。 暗に「ガイド役は任せた!」と言われたような気がしたのですが、 アイツん家にあるB5版の厚くてでっかい地図帳を持っていくワケにもいかないのでチラチラと見ております。 いえ、私はでっかい地図帳がお気に入りですし、持って行くつもりだったんです。でも…。

私(でっかい地図帳を手に)「こっちの地図帳持ってくつもりだったんだけど。」
主人「どーやって?」
私 「このリュックに入れていけばいいじゃん。」(主人のリュックを指さしてます)
主人「誰が持ってくの?」
私 「このリュック、私のじゃないもーん。」
主人「ば〜か〜や〜ろォ〜。」


 

3. 「地下鉄増えたなぁ」

…ということで却下されました。でもパラパラとページはめくっているものの、 文字どおり網の目のように走っている地下鉄の多さに少々戸惑い気味です。 私が在職中は大江戸線なんてまだ開通していませんでしたからねぇ。 買ってきた主人も「地下鉄増えたなぁ」と目を見張っていました。

 その主人はというと、愛しのVisorくんの赤外線通信に成功してルンルンです。 でもそれで満足しているのかと思いきや、先日は「こんなの買っちゃった〜」と満面の笑みで 『週刊デル・プラド カー コレクション』(扶桑社発刊です)とかいう本を(というより箱でした)手に帰宅しました。 何でも付録についていた?Fiat500』の1/43スケールモデルが彼を呼んでいたそうです。 確かこの車は『ルパン3世』に登場する車ですよね。 最近テレビで放映されていた映画『カリオストロの城』でも、 どうやって搭載したんだかターボエンジンをフル回転させて崖を突っ走っていたはずです。 この時は見ませんでしたが、この映画は何度見ても切なくなりますね。


 

4. 「地下鉄キライなの?」

 話を元に戻しましょう。「へへっ。買っちゃった買っちゃった〜」と大騒ぎをしていた主人が突然静かになってので 「んっ?」思って目をやると箱に手をかけて一生懸命開けようとしていました。 そしてFiat500のミニモデルを手にすると「わ〜。すごいよこれ。いいな〜」とそりゃもう子供のような喜びようでした。 床にはいつくばって「わ〜いわ〜い」とFiatくんを走らせている姿を見た日にゃあ…。 本当に言葉を失いました。そうかと思えば夜は夜でワケがわからないことを言ってるんですよね。 ちょっと眉間にシワがよったかと思ったら…。

主人「…地下鉄は☆▲×○♂*@♀♪※。」(例によって聞き取り不能)
私 「地下鉄キライなの?」
主人「…うん。」
私 「じゃあバスに乗っていくの?」
主人「…バスは★▽#%√×◎。」(更にワケがわからないことを言ってました)
私 「じゃあバスもキライなの?」
主人「…うん。」(何故か納得したような顔をしています)


5. 東京から帰ってきたら一体どうなるんでしょう

 ここでやめておけばいいのに、私はなおも聞いてしまいました。

私 「バスが嫌いだったら電車に乗っていかなきゃじゃん。」
主人「…うん。」
私 「地下鉄乗ってくの?」
主人「…うん。毛が生えてんの。」
私 「電車に毛が生えてるの?」(声が震えております)
主人「…うん。ピヨンピヨンピヨ〜ンって生えてんの。」
私 「……。」(おかしさのあまり落涙しながら身をよじっております)

この日も主人はにま〜っと幸せそうな笑みを浮かべておりました。 『となりのトトロ』に登場する『ネコバス』の地下鉄版に乗ってる夢でも見ていたんでしょうかねぇ。 「最近やけに寝言が高度になってきたなぁ…」と思っていたのに、またアホな内容に戻ってしまいました。 今でさえこんな状態なのに、東京から帰ってきたら一体どうなるんでしょう。 …とりあえず笑ってごまかしてしまいましょう。はっはっはっ。